アノニマ・スタジオ

貯蔵庫

2006年7月から12月のトップページの記録です。
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2004年 9〜12月  
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12月30日
12月の新しい本

12月に出た、今年最後の新刊です。
高山なおみさんの『日々ごはん』シリーズ最新刊は、8巻目です。2005年9月から2006年2月までの半年分、本でいえば『じゃがいも料理』『たべる しゃべる』をつくっていたころの日記を収録しています。
カバーなどのビジュアルは横尾香央留さんによる作品です。タイトル横に仲良く立っているのは、高山さんと夫のスイセイさん。とくにスイセイさんはそっくりです。他にも扉などに、横尾さんらしいちんまりしたあそび心があふれています。
『A BOOK OF SUNLIGHT GALLERY』は、アノニマ・スタジオもご縁の深い美術作家・永井宏さんが92年から96年まで開いていたギャラリーの、そしてその後の永井さんが主宰するワークショップなどの活動まとめた本。 デザインは、井上庸子さんです。永井宏さんとアノニマ・スタジオのつながりについて、少し書きました。こちらをお読みください。


11月26日
新しい本たち

10月、11月の新刊です。
稲垣早苗さんの『手仕事を結ぶ庭』は、暮らしの中に生きる工芸とその作り手たちとの20数年にわたる交流を描いたエッセイ。千葉県市川市の「ギャラリーらふと」、首都圏最大の野外クラフトフェア「工房からの風」のディレクターをつとめる方だからこそ描ける本です。木工作家・三谷龍二さんの書き下ろしエッセイも収録(こちらで、読んでいただいた方の感想をごらんいただけます)。
カバー、挿画は山本祐布子さんの切り絵。デザインは葉田いずみさん。繊細な表現をご覧ください。
12月1日、稲垣さんご自身のギャラリーショップ「ヒナタノオト」が開店します。
場所は日本橋浜町、日本の工芸作家たちの作品と、稲垣さんが惹かれてやまないデンマークの匂いが、気持ちよく同居する空間です。ぜひお立ち寄りください。

ナカムラユキさんは、イラストレーター。
ですが、子どものころから「雑貨」や「紙もの」に目がなかったそうです。大人になってもやむことのないその雑貨への気持ちから、京都のアトリエの一部を「trico+」という雑貨店&ギャラリーにしてしまったほど。
『365日雑貨暦』は、ユキさんが毎日一緒に暮らしている雑貨、旅先で見つけたもの、近所の散歩コース、京都の年中行事などを織り込みながら、毎日「雑貨ひとねた」を歳時記風のショートエッセイにまとめたものです。収録されたちょっと色あせたポラロイド写真も、雑貨の風合いを伝えてくれます。
登場する雑貨の名前や写真を眺めているだけでもわくわくします。自分や友達の誕生日に紹介されている雑貨を調べたり、今日の雑貨を見てから出かけたり、「雑貨占い」のように楽しんでくださる方もいらっしゃるようです。
意外な読み方ですが、試してみるとなるほどなっとく。ユキさんの言葉が、何やら意味深に見えてきます。
カバーは、タイトルやコラージュがデコボコに見える加工がされています。これも、「本」を「雑貨」に近づける試み(?)です。デザインは、中島寛子さん

『文房具で包む』の井上由季子さんは、京都で「グラフィックデザイン工房モーネ」を主宰、日々の暮らしの中で「クスッ」と笑えるような温かみのある物作りを、さまさまな作家さんたちと展開しています。今回の本は、タイトルのとおり、家にもオフィスにも、どこにでも転がっている「文房具」でちょっとした贈り物をつつむアイデアを紹介する本です。
輪ゴム、クリップ、ホチキス、○シール、ボール紙などなど、身近な素材につつまれて、モノたちがここちよさそうにしている姿は、やはりちょっと笑ってしまいます。これこそが井上さんの力。イヤミにならず、しみったれず、気がつくと笑顔になっている、ちいさな包み。カバーのグラフィックは、さまざまなペンのフタ(の先のところ)をハンコにしてぺたぺた押した包装紙。右の写真はクリップのアイデアです。デザインは、ご自身も紙と布を使った表現活動をなさる、柏木江里子さん。
本の出版を記念して、12月1日〜8日『十二月包み 展』ギャラリーit'sさんで開催されます。お越しください。

10月28日
「秋夕盆」の日

空がたかく、気持ちのよい秋晴れとなりました。
10月から3ヶ月ごとに4回、季節ごとの韓国行事と食事をテーマにした
韓国料理研究家な すんじゃさんによるお料理とお話の会が開かれます。

第1回目となる今回のテーマは
韓国最大の祝日「秋夕床(チュソックサン)」です。
まずは、里芋湯(里芋と牛肉のスープ)と栗飯がはこばれました。やさしくて深い味わいに、みなさん「ふぅ〜ん……」と満足顔。
つづいて、ワンプレートに盛られたメインのお食事がはこばれるとあちらこちらから「うわぁ……きれい……」とため息が。
三色ナムル、大根のキムチ、松の実ソースで味わう華陽炙(五色の串)鶏の蒸し物、白身魚の焼き物、エビ炒め、そして真ん中にはかわいらしい唐辛子。そのあまりにも美しい色づかいに、みなさん思わずご持参のカメラでパチリパチリ。

最後は、松片(うるち米の粉に餡を入れて蒸したお餅)と、菊茶。これまた、むっちりころんとした何ともかわいらしいお餅で、目にも鮮やかな菊の花の咲いたお茶は、飲んでしまうのがもったいないほどでした。

お料理を堪能しつつ、合間合間にすんじゃさんが楽しいお話をたくさんして下さいました。
韓国には『薬膳料理』という言葉がないんだとか……。
わざわざ「薬膳」という言葉を使わなくても、
すべて食べるものは薬なんだ、という考え方からだそうです。


色のはなし、数字のはなし、お料理にまつわるはなしも、
お隣の国でありながら知らないことばかり。
美味しくて、楽しくて、あっという間の「秋夕床」でした。

お越しいただいたみなさん、ありがとうございました!

次回は来年一月の予定です。
今度はどんなお料理とお話が待っているのでしょうか……。
どうぞお楽しみに。



10月21〜22日
「工房からの風」の日
千葉県本八幡にあるショッピングセンター
「ニッケコルトンプラザ」の一角に、小さな鎮守の森があります。
「おりひめ神社」。
このショッピングセンターは、20数年前まで大きな毛織物工場でした。
その跡地にショッピングセンターが建てられた後も、
工場時代から愛されてきた小さな神社は大切に残されました。
そして、その神社をかこむ空間に「ギャラリーらふと」があります。

この場所で「工房からの風」という野外クラフトフェアーが開催されて、今年で4回目。
アノニマ・スタジオは、「らふと」のディレクターであり、
「工房からの風」のプロデューサーを務める稲垣早苗さんの本
『手しごとを結ぶ庭』 を作らせていただいたご縁で、
小さなテントの本屋さんを出店しました。はじめての野外販売です。
どんな空間を作ろうか……鎮守の森の木漏れ日の中で本を読んでいただこう。
そして、こんな感じになりました。
二日間、木やガラス、金属、
木や布の工芸との出会いを
求めて来た人たちが、
思いがけず本に出会う。
アノニマ・スタジオの本に接し、どんなことを感じて
くださった のでしょうか?
アノニマの収穫は、
様々なジャンルの作家さんたちと出会えたことと、
あの場所を体験できたこと、そしてもちろん、新しい読者の皆さんとの出会いでした。
お越しくださったみなさま、作家の方々、そして「工房さん」スタッフの皆さん、
お世話になりました! 来年も、参加できたらいいなあ。

10月6日
廣瀬裕子さん『気持ちよくをさがして』
発売記念トークイベントの日

東京は朝から嵐のよう。
そんな悪天候にもかかわらず、
キャンセルもなく
みなさまご参加くださいました。
会場となったアンノン・クックは超満員。
すごい熱気です。




お食事は野菜たっぷりスープに、
バーガー・マリネ・アップルケーキが入った
ランチボックスタイプのもの。

今回ゲストにお迎えしたのは
『気持ちよくをさがして』で廣瀬さんが訪ねていった、
雑誌『Olive』の元編集長・遠山こずえさん。
今日はお手製のワンピースで登場です。


おふたりの出会い、
廣瀬さんも好きだったという 『Olive』のこと、
遠山さんが編集長になられるまでのことなど、
話は次から次へと進んで、
遠山さんのパワーに 包み込まれるように、
その場の空気が和んでいきます。
せっかくこの場に集ったのだからということで、
参加者のみなさんにも自己紹介をしていただくことに。


『Olive』少女だったという人、友達に誘われてという人、
廣瀬さんの本が大好きだという人など
参加のきっかけはさまざまですが、
みなさんそれぞれにおふたりの話に聞き入っている様子。
この場を通じて楽しい時間を共有し、分け合う喜び……
そういうことも感じられる
2時間だったのではないでしょうか。
最後に遠山さんとフラ・シスターズによる
フラをみせていただくことに。
なめらかで美しい動きや表情に「かわいい〜!」の声。
時間と場所を忘れるような、ひとときでした。


10月3日
新刊ができました!
秋の新刊、第1弾が出揃いました
9月末のリリースは、『fu-chi 5』、
廣瀬裕子さんの『気持ちよくをさがして』、
高山なおみさん・齋藤圭吾さんの『記憶のスパイス』の3冊です。
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「暮らしを旅する」をテーマに創刊した 『fu-chi』も
はや5巻目、3年目に入りました。
今回の特集は、「お母さんになるってどういうこと?」
と 「木村硝子店の世界」。

『気持ちよくをさがして』は、
アノニマはじめての廣瀬裕子さん との本です。
廣瀬さんとは数年前から「何か本を作りましょう」と
お話ししていましたが今回やっと実現しました。

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『記憶のスパイス』は、
高山なおみさんのエッセイ&レシピの新刊です。
写真は高山さんとは『高山なおみの料理』以来の
コンビとなる齋藤圭吾さん。
迫力の料理たちをぜひご覧ください。
写真はちょっと強面(?)ですが、
高山さんらしい簡単さとおいしさは、保証付です。

ちょっと見たこともない異国の料理も、難しそうなレシピも、
アノニマでは今回もすべてのメニューを試作、試食して、自信をもってオススメします。
安心してお求めください。
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9月23日
たまひよこっこ カフェ・ギャラリーten
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秋分の日、とてもいいお天気になりました。
吹きぬける風はすっかり秋の気配ですが陽射しはまだ暑く、
スタッフは汗をかきかき開店準備です。
6月に続き今年2回目の「たまひよこっこ」のカフェ・ギャラリーten。
今回のテーマは「実り」です。
テーブルまわりには木の実やお花がほどこされ、これまた秋のよそおいです。

0609tamahiyo2まずはランチタイム。
冷たいかぼちゃのsoyスープに、ワンプレートのメニューはきのこと水菜のサラダ、とり肉とれんこんのハンバーグ(カブとトマトのソース添え)、ライ麦とクルミのパンとボリューム満点。2種類のソースも絶妙です。
デザートはマロンショコラティーのムース。
ちょこんとのった栗に秋を感じ、
ムースが口のなかでふわ〜っと溶けます。

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今回ももちろん堀口尚子さんの
ウサギ (NEWバージョン!)やポストカード、
三浦有紀子さんのパンを販売。
みるみるうちに売れていきます。

お茶の時間には、村上みゆきさんのデザート、スコーン、
かぼちゃプリン、マロンタルトなどが登場です。
ドリンクメニューもぶどうアイスティ、
カモミールミルクティなど豊富。
なかでもやっぱり、中川ワニさんの
ワニコーヒーが人気で、
今回はなんと47杯もいれていただきました。
たくさんの方々にお越しいただき、
ありがとうございました。
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お待たせしてしまったみなさま、本当にごめんなさい。
次回のたまひよこっこ、また来年をおたのしみに。


ふたりのHand工作室
in 青山ブックセンター自由が丘店
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日頃から絵本のおはなし会などの子どものイベントに力を入れている
青山ブックセンター自由が丘店さんで、
noninokoさんの「ふたりのHand工作室」が開かれました。
一日二回、19名のお子さんにご参加いただき、
『ふたりのHand』で紹介している
「モザイクぬりえのタペストリー」をつくりました。

noninokoさんは、
「頭をやわらかくしようね〜。頭と手をぶらぶらぶらーっと
動かそう」と子ども達をリラックスさせてから工作室スタートです。
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線だらけの絵をいろいろな方向からじーっと見て、
形が見えた「モザイク」の部分をクレヨンでぬっていきます。
布を前にじっと考え込んでしまう子もいましたが、
それも最初のうちだけ。
ひとたびモザイクのかたちをみつけると、夢中になって色をぬっていました。

0609hand4 noninokoさんはやさしく見守りつつ、
悩んでいる子にはヒントをさりげなく出していきます。 最後に完成した作品をみんなの前で発表しあいます。
くじら、鳥、きつねなどの動物を、
布をいっぱいにダイナミックに描く子、
秋の味覚をテーマに決めて、柿、松茸などのかたちを探してから 色をぬる子など、
さまざまな作品ができあがりました。
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工作室の様子は、11月上旬刊行予定のムック
「ほがらか」(ニューハウス出版)
に掲載されます。
そちらもぜひご覧ください!





8月26日

内田真美さんの週末食堂 「台湾豆花茶館」
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内田真美さん、 久々の週末食堂のテーマは 「台湾」。
暑い暑い台湾を意識して店内を演出してみました。

この日は、音楽をかけず、みなさんの話し声やざわめきがBGM。
窓とドアを開け放って、風の通り道をつくり、
明かりも裸電球で屋台風に。
汗をにじませながら、 真美さんアレンジの 台湾の冷たいデザートなどを
お召し上がりいただきました。

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「豆花」
トッピングには、九分いも団子・かぼちゃ団子・緑豆・押麦・タピオカと盛り沢山!


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「豆漿」+ねぎ卵焼入りパン付き
塩味の「豆漿」は、ザーサイ・桜エビ・香菜・押し麦などの 食感が楽しい豆乳スープ。 お好みで黒酢を入れるとだんだん固まっていき、とろとろになります。


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台湾木柵鉄観音茶ゼリー糖桂花シロップ

デザートは、真美さん曰く“ダークホース”の「台湾木柵鉄観音茶ゼリー」が大人気!
お茶の苦みと金木犀のシロップが絶妙なこのゼリー、
贅沢にも買ってきたすべての木柵鉄観音茶を投入して作ったそうです。
だから口の中にふわっとお茶の香りが残るのですね。

台湾へ実際に旅行されたお客さまも多く、真美さんと台湾談義に花を咲かせている方も。
台湾デザート初体験の方には、「ごはんがおいしく、人も親切な台湾に
是非行ってみてください!」と話す真美さんは、さながら台湾親善大使のようです。
残暑きびしい一日でしたが、来てくださったみなさま、ありがとうございました


7月6日〜9日
東京国際ブックフェア2006の日
昨年につづき、今年も東京国際ブックフェアに出展しました。

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今年はオリジナルトート
などの販売にも挑戦!


一年前にくらべると、かなりタイトル数が増えていることに
あらためてびっくり。限られたスペースに全タイトルを
平積みにするのは、なかなか頭を使います。
作業しながら、書店さんの日頃のご苦労をひしひしと感じました。
アノニマ・スタジオの本をお取り扱いいただいている
全国の書店さま・雑貨店さま、 いつもありがとうございます。
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今年も書店さん・取次さん・バイヤーさん・一般の読者の方などなど、
たくさんの方にお越しいただきました。 わざわざ足を運んでくださったみなさま、
本当にありがとうございました。
ブックフェアは、自分たちで展示した「お店」で自分たちの本を販売する、
スタッフにとっても貴重なイベントです。
また来年も出展の予定ですので、ぜひお立ち寄りください。



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