アノニマ・スタジオ

貯蔵庫

2006年1月から6月のトップページの記録です。
イベント情報などは過去のものです。
さらに以前のものはこちらから。
2005年 1〜6月 / 7〜12月
2004年 9〜12月  
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6月25日
たまひよこっこ、カフェ・ギャラリーten の日
昨年4、5、6月の3回週末食堂を開いてくれた 「たまひよこっこ」が帰ってきました。
ちょうど一年ぶりです。 今回のテーマは「深緑」。
お料理にもお菓子にも、どこかに「緑」がかくれています。

梅雨の真ん中で雨が心配でしたが、どうにかお天気も持ちこたえてくれました。
開店前からお越しくださったお客さまもあり、スタッフも気が引き締まります。
どんどん作ります。




ランチはワンプレート。
まずはブロッコリーの冷たいスープです。
押し麦の食感が隠し味です。




プレートはクレソンと切り干し大根のサラダ、
パン、深緑グラタン。
パンはもっちり、グラタンは白身魚が
じんわりとやさしい味でした。



デザートは豆乳のブランマンジェ。
うえにかかった抹茶ソースは、
かなりのパンチ。
食べたあとに「にっ」と笑うと、
お口が緑に〜


今回も堀口尚子さんは、ポストカードやウサギなどをいろいろと。
去年のウサギに比べて、パワーアップしているような……。

午後はお茶の時間です。
村上みゆきさん作のデザートは
ココナッツミルクのチーズケーキ、オレンジプリン、
抹茶ババロアロールケーキなど。



三浦有紀子さんのパンも大好評で完売です。
コーヒーは、中川ワニさん。
一日で40杯もいれていただきました。
今回は腕とトレードマークの赤い帽子しか写っていません。

たまひよこっこ、次回は9月23日を予定しています。
近くなりましたらこのホームページでご案内します。
おたのしみに。

ふたりのHand工作室 じぶんのてのひらで天使ちゃんをつくろう
クレヨンハウス東京店さんで、
『ふたりのHand』出版記念イベントとして 「ふたりのHand工作室」が開かれました。

時折小雨の降る中にもかかわらず、たくさんの子ども達 (生後半年ぐらいの赤ちゃんから小学生、時には大人も!) に参加していただきました。
「天使ちゃん」は、手のひらにたっぷりインクをつけて、手形を押し、
それに顔と手足を描きたして完成します。

noninokoさんは、
「親指と人差し指の間に顔を描いてごらん。」
「足はどこからはえてくるのかなー?」
と子ども達ひとりひとりの描くペースにあわせて、優しく声をかけます。

指を足に見立てて描く子、手形全体に大きく顔を描く子……
子ども達は、自分の手形にそれぞれ自由に顔と手足を描きたしていきます。

こうして出来上がった「天使ちゃん」は、68枚!
クレヨンハウスさんの3Fにて、本に登場する作品と一緒に展示されています。

一枚一枚が個性豊かでユーモラスな「天使ちゃん」。
ぜひ会いに行ってみてください。


5月27日
札幌「森彦」一日だけの東京喫茶室
あいにくの雨模様のなか、森彦さんの一日東京喫茶室がオープンしました。
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ときおりかなり激しい雨も降りましたが、たくさんの方々にお越しいただきました。
「森彦」代表の市川さんによるネル・ドリップの実演からはじまった喫茶室は、
「珈琲教室」さながら。
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ていねいな説明、こだわりの道具や豆の話に、みなさんじっくり耳を傾けます。
今回は、深煎りと朝煎りの2種類を淹れてくださいました。

淹れたてのコーヒーと一緒にいただくお菓子は、「ポルポローン」という
スペインやイタリアでクリスマスに食べられるもの。
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願い事をしながら呪文を唱えて食べると、願いが叶うのだそうです。
口のなかでふわっと溶けるような食感は、洋風落雁といったところです。
映像で紹介される札幌のお店の様子を見ながら市川さんのお話を聞いていると、
ゆったりとまるで「森彦」にいるような気分です。
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オリジナル・グッズも多数展示・販売され、充実の一日喫茶室でした。
もちろん中川ワニさんとの掛け合いも絶妙で、おふたりの雰囲気が融合された、
和やかでしっとりとした時間がながれていました。
ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。


「器とお菓子」ツアー2006
昨年冬のはじめにスタートした中川ちえさんと内田真美さんのイベントツアー、
今年は春から4か所で開催されました。まとめてご報告です。

5月9日〜13日 in 九州
ゴールデンウィーク明け、お二人は九州ツアーに突入しました。
9日・10日の会場は、福岡「和茶日」さん。
和茶日さんとは、2004年から企画を温めてきて、2年越しの実現となりました。
お店の入っているビルの外壁には、北村範史さんが描いた鳥が。
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まるですぐわきの川から飛び立っているかのようです。
お店はビルの1階の奥、突き当たりの窓の外には那珂川が流れ、
まぶしい光と緑があふれています。
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九州のお菓子もベイクドチーズケーキ。
今回の中味はりんごとレモンをカモミールでコンポートしたもの。
ハーブティーといっしょにいただきました。
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話題は、器のこと、お菓子のことから、
お二人が最近旅してきたばかりのポルトガルの話まで。
こちらでも楽しい時間を過ごさせていただきました。

11日・12日の会場は、湯布院「nico」さん。
nicoさんは、中川ちえさんのソロでした。
それほど広くはないお店ですが、どうやったらこんなに人がはいるのですか?
というくらい上手に席が作られていました。
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(あ、ここにも鳥が)
ソロの時はいつもそうですが、お客さまとの親密度がより増す気がします。
ちえさんの話も、時に笑いを交えながらも、すこししんみり。
今回の会場には、ツアー参加者最年少(お子さんは除く)の17歳の方が。
近くにこんなすてきなお店があって、幸せだねえ。

13日は、諫早「オレンジスパイス」さん。
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オレンジスパイスのHさんは、もう何年も前から書籍の販売に
力を入れてくださっている方。今でこそ雑貨店の片隅に
本が置かれている風景をよく見るようになりましたが、
Hさんはもうずっと前から雑貨店と本屋さんの垣根を越えて、
ご自分が「いい」と思われた本をこつこつ扱っていらっしゃいます。
ちえさんの『おいしいコーヒーをいれるために』も、
Hさんのお店でいったい何百冊売ってくださったことか
(アノニマのTがもといた会社で作った本です)。
本当にずーっとお世話になっているお店なのです。
ツアーの最後をここで締めくくることができて、
いろいろな意味で感無量です。
心配していた雨もあがり、窓の外のメタセコイアの新緑が
みずみずしく光っています。
オレンジスパイスさんはこれまでのツアー会場でも、一番大きなお店です。
諫早だけでなく、長崎県内の各地からお客さまにお越しいただきました。
店内はたくさんのお客さまであふれ、スタッフの方々も忙しそうですが、
ちっともせわしなくはありません。
ゆったりとした空間で、お二人の話も尽きることなく……。
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九州の皆さん、ありがとうございました。
またお目にかかりましょう!

4月8日 in 沼津
今年はじめてのツアー会場は、「hal」さん。
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沼津の駅にほど近いお店は、商店街のはずれにぽつんとありました。
でもその「ぽつんと感」が、逆に街の人の暮らしに
ちゃんとつながっているようにも思えました。

中川ちえさんはお仕事先の神戸から、
内田真美さんはたくさん焼いたベイクドチーズケーキを持って
東京から、halさんに集合。
差し入れにいただいた「カフェ トレント」さんの
サンドイッチ(おいしかった!)をほおばっていると、
ドアの外に人影がちらほら。
時折雨のぱらつくあいにくのお天気にもかかわらず、
スタートの30分も前からお客さまが!
内田さんの「りんごときんかんのコンポート入りのベイクドチーズケーキ」を
並べて、準備完了です。
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4ヶ月ぶりのイベントに、お二人とも少し緊張気味でしたが、
はじまってみればいつのもお二人。
お客さまとの距離も近く、いつの間にか一緒にお茶の時間を
楽しんでいるように、時間が過ぎてゆきました。

3月27日
春ですね
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青山の桜も少しずつ咲きはじめました。
気象庁の発表では前年よりも10日早い開花だとか。

あったかくて気持ちがいいのか、
青山墓地のネコも、こんなところにとまって日向ぼっこしていました。
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およそ3メートルの高さです。
うとうと居眠りをして、落ちたりしないか心配ですが、
この子の運動神経の良さを信じて……。

さて、3月の新刊『fu-chi 4』がまもなく発売になります。
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特集は、「いつでも着たい服、いつまでも大切にしたい服」と
「工芸をサポートする人々、その仕事」の2本です。
また今回からオルネドフォイユのオーナー・谷あきらさんによる
新連載「カメラ片手にパリをいく」もスタート。
ますます充実の『fu-chi』をどうぞよろしくお願いいたします。

さらに『fu-chi』の
ホームページがスタートしました!
サイトでしか読めないコラムや、次号の発売をメールでお知らせする
サービスもあります。ぜひお立ち寄りください。


3月25日
中川ワニコーヒー教室の日
桜が咲きはじめた3月最後の土曜日、中川ワニさんの珈琲教室が行われました。
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今回は本当にたくさんのご応募をいただき、倍率はなんと3倍。
抽選にもれてしまった多くの方々、ごめんなさい。

教室では、まずはお話のあと、ワニさんの1杯目のデモンストレーション。
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次に3つのグループに分かれ、それぞれ順番にコーヒーを淹れていきます。
「他の人の淹れ方や味も学ぼう。」
「段取りよくね。淹れるときはリラックスしてゆっくりと。」
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ワニさんは次々と批評していきます。
「うーん、おいしくないねー。」
「これは味がないね。香りはいいんだけど。」
ちょっぴり辛口批評にも教室は和やかな雰囲気です。
互いに飲み比べて、水や豆など同じ条件で淹れているのに
それぞれの味が異なることも実感。
続いて2杯目のデモンストレーションです。
「泡はいろんな信号を込めたメッセージ。
それに応えるように、リズムよく淹れることが大切。」
ワニさんのお話をふまえて、再チャレンジ。
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「さっきよりずいぶんうまくなったんじゃない?」
「いいねー。おいしいよ、これ。」
めでたく合格点をもらえた方もいらっしゃいました。
約2時間半の教室もあっという間。
みなさんの熱心さがあふれる、充実の教室でした。

3月15日
F/style 「水辺の風景」 の日
F/styleさんの展示会に行ってきました。
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会場は、ギャラリーMITATEさん。
展示されている商品の中で、F/styleさんおすすめのものを中心にご紹介します。
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新作のバスマットは3種類。
今回のテーマである水辺を思わせるような涼しげな印象のものでした。
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ゴムが入っていない、ふんわりとしたはき心地の靴下は、
様々な色が揃えられ、選ぶのに迷ってしまうほど。
中には、はいたときに色目が変わるものもありました。
表糸と裏糸の色を変えているからだそうで、
実際に生地を伸ばして透ける色目を楽しみつつ選ばせてもらいました。

F/styleさんのご近所さんお手製の
自然素材をつかった石鹸は、まるでケーキのよう。
「紫芋のモンブランソープ」など、ネーミングも
つい手にとってしまうようなかわいらしさです。
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展示会は、26日までです。
春の陽気に誘われつつ、ぜひお出かけください 。

2月5日

月の庭の料理教室〈タカキビ〉の巻
月の庭による料理教室、第二回目です。
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メニューは、タカキビの麻婆豆腐、タカキビドレッシングのサラダ、
タカキビのチョコクリーム。
岡田さんは、タカキビの洗い上がりは水色が透明になる手前ぐらいで……
野菜がひたひたになるぐらいのお水でふつうの鍋でも蒸せますよ、
などと加減を見せながら、みなさんを引き込んできます。
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炊きたてのタカキビを試食すると、圧力鍋で炊いたからか、
もっちりとしていました。 デモンストレーションの合間に、
「自分のひとつまみが何グラムあるか知っておくと、手間が省けますよ」
「白玉粉に豆腐を加えると、やわらかい食感が長く保たれるんです」
といった料理のコツのお話や、
「風邪のひきはじめには、塩を舐めることで、
体内のミネラルのバランスを整え、のどもいたわることができますよ」
と季節にちなんだお話もしてくださいました。

みなさんには、自然に連係しながら
お手伝いをしていただいたからでしょうか、初対面同士でも楽しくお話をしながら、
できあがったごはんを召し上がっていました。
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今回のレシピは、タカキビドレッシングはふろふき大根や
湯豆腐と一緒に食べてもおいしそう…
と思わず自分で試したくなるような応用がきくものでした。
「次回も是非!」との声もいただき、みなさん大満足の料理教室でした。

2月4日
而今禾の週末食堂 いつもの冬ごはん
先月に引き続き、而今禾さんの週末食堂です。
大雪だった前回とはうってかわって、すっきりとした晴れ間が広がり、
アノニマには眩しいくらいの日の光が差し込んでいました。
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だんだんと春にむかっているのだなと感じていたら
「今日は立春なのよ」と米田さんが教えてくれました。
暦の上ではもう春なんですね。
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昼と夜のメニューは、水菜のまぜごはん、ごま味のけんちん汁など。
水菜のグリーンがやがてくる春を予感させ、ごはんをよそっていると、
ついほほが緩んでしまいます。具だくさんのけんちん汁は、
白ごまのこっくりとした味わいで、冷えたからだを温めてくれました。
お茶のメニューは、くるみまんじゅうと抹茶。
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アノニマに来られる前にスパイラルで西川聡さんの器を、
友人の好みだな、とご覧になっていたお客さま。
偶然にもそのご友人に西川さんの器で抹茶が出されました。
お客さまの思いと器が引き合ったような瞬間に立ち会い、
うれしさが穏やかに伝わってきました。
今回は、三重、大阪、札幌(!)と遠方からもお客様がいらっしゃいました。
次は三重県関町の而今禾さんに実際に行ってみたいなと思われたのではないでしょうか。

1月22日
月の庭の料理教室 〈ひえ〉の巻
この日は、月の庭の料理教室でした。
メニューは、ひえのチャウダー、ひえのフリッター、
ひえのプティング(苺)です。
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みなさんには、ひえを洗っていただいたり、
フリッターやプティングの成形をしていただいたり……
と実際に手伝っていただきました。
岡田さんは、デモンストレーションをしながら、
いろいろなお話をしてくださいました。

ひえは、えぐみが残ってしまわないようにしっかり洗い、
洗い終えたら、裏ごし器の片側に寄せるとなべに入れやすいこと。
ひえが炊けた後、火から下ろさないと、余熱でこげてしまうこと。
といった料理のコツのお話。
片栗粉の代わりにからだを温める葛粉を使うこと。
日本の風土や伝統に沿った素材を選ぶこと、といった食材にまつわるお話。
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「手で海塩を入れるのも、料理に気持ちを込めるため。
ごはんには、つくる人の気持ちが入るから、
やさしい気持ちでいつもつくるようにしています。」
というお話が印象に残りました。
ご自身の体験に基づいた数々のお話にみなさん熱心に耳を傾けていました。
次回は2月5日、〈タカキビ〉の巻です。

1月21日
而今禾の週末食堂 いつもの冬ごはん
而今禾さんの週末食堂当日、東京では珍しく雪景色が広がっていました。
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アノニマからの雪景色


外では雪が音もなくしんしんと降る中、
台所からはかつおだしのいい香りがしてきます。
あたたかいごはんの気配を感じつつ準備をしていると、
いつしか開店時間を迎えました。
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岡田さん(左)と米田さん(右)
夢乃ちゃんも白玉づくりをお手伝い

昼と夜のメニューは、そばがきと水菜のおみそ汁、
わかめとジャコの雑穀ごはんに副菜が三品。
そばがきはさっくりとした歯触り。
白みそのほんのりとした甘みがからだにしみわたります。
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お茶のメニューは、白玉ぜんざい、ひの菜のお漬けもの、抹茶。
ひの菜は、滋賀県から三重県の地域でよく食べられている
カブの一種だそうです。 素材の旨みがぎゅっとつまったごはんは、
而今禾のカフェで普段使われている 器でいただきました。

作家さんの器や李朝時代のスッカラ、 定番のタオルやランチョンマット、
木のお盆などギャラリーで扱っている商品も並べられ、
東京にいつつも三重県関町の而今禾さんの雰囲気を
身近に感じていただけたのではないでしょうか。
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西川さん、米田さんとのお話を楽しまれている方、
ひとつひとつ形の違うスッカラを丁寧に選んでいる方など、
みなさん思い思いに時間をすごされていました。
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数年前、新宿のOZONEで行われた「「さ・し・す・せ・そ」とうつわ展」
がきっかけで、而今禾さんを好きになった方も何人かいらっしゃいました。
きっかけが同じ方々が、数年後にアノニマでごはんを楽しまれているのも
素敵なことだなと思いました。
雪の中来ていただいたみなさん、ありがとうございました。
次回は、2月4日です。どうぞお楽しみに。


1月4日
ことしもよろしくお願いします
あけましておめでとうございます。
お正月は、ゆったり過ごしています。
たまっていた本を読んだり、見たかった映画を見たり。
この二、三日、以前見た夢のことを思い出していました。
(夢の話なので、脈絡がないことをご勘弁ください)
ギター・デュオのゴンチチのコンサートに行きます。
以前おふたりの本を担当したご縁で、ご招待いただいたのです。
挨拶にゆくと、ゴンザレス三上さんが高熱のために
どうしてもステージにたてないと、楽屋が騒然としています。
わたしが楽屋にはいると、チチ松村さんがにこやかにやってきいます。
「やあやあ、いいところにきた。
そういう訳で三上さんが出られんようになったからかわりにお願い。
さ、ギター」
そういってギターを手渡されました。
しかし自分はギターを弾けません。第一、突然ステージに立てといわれて、
なにができるでしょう。
そういってぐずぐずしているわたしに松村さんがこういいます。
「なにもこわがることないよ。木になればいいんや。
(松村さんは、木のことを〈きい〉と発音していました)
木はうごかへん、でも、風が吹けば葉がそよぐ、枝が揺れる。
動かなくても、まわりのことに耳をすますことや。
木になる。そうすれば、しぜんと音楽ははじまる。
音楽って、そういうことや。
……そしたら、行くよ〜」
そして、チチさんはずんずんと明るいステージに出て行ってしまいました。
自分はその後ろ姿に引っ張られるようにステージに立って……。
そこで夢は終わりです。
松村さんが木の話をしてくれたとき、確かに自分の目の前が開けた気がしました。
自分が揺れるこずえになって、気持ちよく風をうけているのを感じました。
正月早々、夢の話で失礼しました。
何はともあれ、今年もよろしくお願いいたします。
(お正月に読んだ本。『あたまの底のさみしい歌』『78』など。)


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