アノニマ・スタジオWebサイトTOP > アノニマ・スタジオ 秋の絵本2020


この秋におすすめの絵本9冊をご紹介します。
読書に食欲に、過ごしやすい季節はおうち時間や夜の時間も楽しみたいものです。

アノニマ・スタジオの絵本やしかけ絵本には「対象年齢」の設定はありません。
絵や言葉から自分自身が受け取るメッセージを大切に、
年齢や枠にとらわれることなくお楽しみいただければと思います。
いつもは「絵本」を手にとることが少なそうな、大切な方へのプレゼントにも、ぜひ。

<最新刊>2020年10月上旬発売予定

イワンの馬鹿

作:レフ・トルストイ
絵:ハンス・フィッシャー
訳:小宮由
本体価格1600円(税別)

ロシアの文豪トルストイによる140年以上前の名作『イワンの馬鹿』に、絵本作家のハンス・フィッシャーが挿絵をつけた幻のコラボレーション作品です。翻訳家・小宮由さんによる新訳でお届けします。強欲な兄たちからの度重なる要求や悪魔の誘惑に屈することなく、わが身ひとつを種として暮らしていくイワンの物語。2020年の今だからこそ、世代を問わず広く読んでいただきたい名作です。手触りのある装丁とともにお楽しみください。


◆推薦文

地域起こしのキーワードに「よそ者、バカ者、若者」という言葉がある。つまり賢い大人は、結局、何事をも成し得ないのだ。愚直に信じるところを貫いて働く者だけが世界を変えるのだ。トルストイの「イワンの馬鹿」のテーマは、突き詰めればそこにあるのではないか。翻訳者の祖父は良心的兵役拒否者でありトルストイ文学の翻訳家だったという。祖父は「大旱の雲霓を望むが如く」良心的な翻訳の出現を待ち望んでいた。そして三番目の孫が新たな翻訳に挑戦することになった。何という運命の巡り合わせだろう。新訳は文章がこなれていて、とても読みやすい。「イワンの馬鹿」のような古典は、誰もが名前は知っているが実は読んだ人は意外に少ないものだ。ステイホームの時代、ぜひこの新訳でトルストイの名作を味わってほしい。大人も子どもも楽しめること、請け合いだ。
出口治明(立命館アジア太平洋大学学長)

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きみののぞみはなんですか?

五味太郎
本体価格1600円(税別)

絵本作家歴47年、世界中で人気の五味太郎さん。数々の名作が知られていますが、本作『きみののぞみはなんですか?』は一段と洗練された読み味です。「なにがすき?」「なにをみてるの?」--ぞう、テレビ、つくえ、トラック、がいこつなど、さまざまな存在に向けられた問いかけ。具象と抽象とがあわさり独特のイメージを喚起する絵が、読むたびに深みを増していきます。文字組や造本など、すみずみまでこだわった一冊です。


◆読者はがきより

繰り返し読みたい本って意外と少なくて、絵本となるともっと限られるのかも、と思います。この本を店頭で見かけて、買わずに帰宅しましたが、「やっぱりあの本、いいな!」と思い、数日後に購入しました。ライオンがいい!肉!!
(20代 女性)
おおきな木とつくえが特に好きだな。あと、言葉もおしゃれ!かわいい本。かわいい本歓迎です。カバーがないのがありがたいです。カバーのはじっこがぴろっとなるのが嫌なので。
(30代 女性)

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もしぼくが本だったら

文:ジョゼ・ジョルジェ・レトリア
絵:アンドレ・レトリア
訳:宇野和美
本体価格1800円(税別)

”もしぼくが本だったら どんなふうに終わるかを はじめから知りたくない。”(本文より)
もし、あなたが本だったら一体どんな本でしょう。おもわず「私だったら・・・」と考えはじめて、想像が広がっていきます。 詩人である父親の文章に、イラストレーターとして活躍する息子が絵をつけた、親子による作品。13の言語に翻訳され、世界中で愛されています。


◆読者はがきより

タイトルにひかれて手にしましたが、ページをめくるうちにジワっと涙ぐみそうになりました。本を擬人化することで今まで気づくことのなかった本の存在が立ち上がってきました。私の人生にずっと寄り添い、そして励まし、至福の時を与え続けてくれた友人がそこにいました。今まで気づかなくてごめん、個々の本ではなく、本という文化が私の人生を鼓舞し続けてくれていたのだと、何と表現していいかわかりませんが、大きな存在を感じることができました。まだ2歳の孫娘が理解できるときまで、私のそばに置いておきます。
(70代 女性)
お話もイラストもとても素敵で本好きにはたまりません!「宝島まで旅してほしい」、「いつかあの日のすばらしい香りを~」が特に好きです。「時代がもたらすあらゆる顔をもっていたい」は、電子書籍の多くなった今、「なるほど・・・」と考えてしまいました。私は「紙の本派」ですが、このページがあるところまで「本」の本らしいなあと思いました。読書好きの友人にも勧めたいと思います!
(20代 女性)


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ぼくのおじいちゃん

作:カタリーナ・ソブラル
訳:松浦弥太郎
本体価格1500円(税別)

ゆったりと好きなことだけをして過ごしているおじいちゃんの暮らしを、孫の「ぼく」の視点から描くポルトガルの絵本です。いつもせかせかしている隣人の「ライトさん」との対比が印象を強めています。イベリア半島の光を感じる独特の色彩もユニーク。2014年のボローニャ国際児童図書展で国際イラストレーション賞を受賞しています。


◆読者はがきより

とても忙しく仕事をしているもうすぐ40の男です。書店で気になって思わず買ってしまいました。すてきなおじいちゃんになりたいとずっと思っていたからかもしれません。(中略) たった6~7分の読書ですが、とても豊かな時間でした。
(30代 男性)
息子には早いと思いつつ、自分が欲しかったので購入しました。とてもオシャレで中身も素敵な本でした。絵のタッチや色の使い方がとても好みで、このよさをわかってくれるまでにはまだ時間がかかりそうです(笑)。こんな素敵なおじいちゃんなかなかいません。2人の対比も面白かったです。
(30代 女性)


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ピーターとおおかみ

著:セルゲイ・プロコフィエフ
絵・訳:こうの あおい
本体価格1800円(税別)

子どものための音楽作品として名高いプロコフィエフの「ピーターとオオカミ」に、こうのあおいさんがイラストを描き下ろした作品です。少年ピーターが、小鳥と力をあわせてずるがしこいオオカミを捕まえる、民話をもとにしたストーリー。じゃばらに広がる造本もポイントです。音楽を愛する人へのプレゼントにもぜひ。


◆読者はがきより

本全体がモダンでおしゃれで、知的で温かくて、自分の本箱に立てておき、孫がきたら上手に楽しく読んであげたい本です。
(60代 女性)
ことばがひとつひとつ丁寧に書かれていて、ストーリーもよく伝わってきました。読むたびに感じ方が変わる深い何かを感じます。イラストの色合いがバランスがとてもキレイでシンプルで好きです。
(女性)
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おやすみなさい

作:V.アラジディ C.ペリシェ
絵:E.チュクリエール
訳:カヒミ カリィ
本体価格1300円(税別)

しずかなしずかなおとがきこえるかしら? それはね、よるのおとですよ——夜空がゆっくりと深い色にかわっていくように、静かな響きの言葉が、子どもたちを夢の世界に連れていってくれる絵本。カヒミ カリィさんによる優しいリズムの翻訳は、ぜひ声に出して読んでみてください。


◆読者はがきより

毎日せかせかと過ぎ、子供にイライラしたりする中でおろそかになっていた子供を大切に思う心に改めて気づきました。「私のかわいい子・・・」と読みながら頭を撫でているだけですごくまあるい気持ちになり、うとうとと眠りにつく子供の顔と体温にほんとうに幸せな気持ちになりました。
(30代 女性)
小さな我が子に読み聞かせながら、私自身も安らげる一冊でした。絵本全体の色づかいがしっかり考えられていて、この一冊の中に、おやすみ前の夜の森が存在しているかのようでした。フクロウの声、草木のざわめき、そして静寂。とても心地よい。子供に優しくなれる素敵な絵本に出会えました。
(30代 女性)
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どうぶつたちのナンセンス絵本

作:マリー・ホール・エッツ
訳:小宮由
本体価格1600円(税別)

『もりのなか』、『わたしとあそんで』などのロングセラーがよく知られている人気絵本作家マリー・ホール・エッツの作品です。ニューヨークの出版社ヴァイキング・プレスで、名編集者とともに様々なジャンルの表現に挑戦していたころの一冊。動物を愛し、ユーモアを大切にしながら、人生を大きな視点で捉えていた彼女ならではの「ナンセンス」が本の中に満ちあふれています。良作の翻訳で名高い小宮由さんによる翻訳です。


◆読者はがきより

エッツの『もりのなか』『またもりへ』は子供の頃大好きな絵本でした。白と黒だけで描かれた森や動物。一見地味ながら、何度読んでも飽きない大切な一冊でした。同じくやわらかな鉛筆の線が魅力的な『どうぶつたちのナンセンス絵本』に出会えてよかった。大人になった今みてもエッツの動物たちはとてもかわいいです。そして可笑しいです。
(50代 女性)


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世界はまるい

文:ガートルード・スタイン
絵:クレメント・ハード
編:マーガレット・ワイズ・ブラウン
訳:みつじまちこ
本体価格1600円(税別)

20世紀を代表する作家、ガートルード・スタイン唯一の児童文学作品を、1939年刊行のオリジナル復刻版で邦訳しました。バラ色ピンクとブルーの2色で描かれたクレメント・ハードのイラストが、お話とともに想像をかきたてます。思考の流れのように、イメージの連なりをそのまま文章化したような独特の文体は、翻訳でも健在。ぜひ、声に出して五感で楽しんでください。はじめての海外文学としてもおすすめです。


◆読者はがきより

実験的な絵本で驚いた。文章が多いので見て楽しむ部分が少ない点はちょっと残念でしたが、装丁がそれを補って十分素晴らしかった。
(60代 男性)
とてもとても素敵な本です。出会えて本当に良かった。てくてくとことこ歩いて、世界をぐるっとひとまわりすることができました。いつの時代も、どんな時代も、ここにいること、ここで夢を見ること。いいですね。
(60代 女性)


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台所のメアリー・ポピンズ
おはなしとお料理ノート

作:P.L.トラヴァース
絵:メアリー・シェパード
おはなし訳:小宮由
お料理訳:アンダーソン夏代
本体価格1600円(税別)

「メアリー・ポピンズ」という名前を、聞いたことはあるけれど、お話は読んだことがない、という方もいらっしゃるかもしれません。この本には、ファンの方であればより楽しめ、はじめて出会う人には「入門」になるようなお話の世界が1週間分に凝縮されています。そして一番の特徴は、メアリー・ポピンズのお料理ノート。子どもだけで出来る簡単なメニューから、大人もはじめて挑戦するようなイギリスの伝統料理、読むだけでもいろんな想像が膨らむレシピをお楽しみください。


◆読者はがきより

さし絵がメアリー・シェパードということがとても嬉しく思いました。私が11歳でメアリー・ポピンズに出会ってから44年が過ぎこの本を手にしたことに、幼なじみの友人に再会できたような懐かしさがこみ上げてきました。そして、白黒だったさし絵がきれいでカラフルな可愛い本になったことが感激です。
(50代 女性)
メアリー・ポピンズシリーズはもうつづきが無いのだと思いざんねんだなと思っていました。昔の本でも出していただいたおかげで、また大好きなシリーズを読むことができました。さくら通りの人々の言葉を読むと、どんな時でも楽しい気持ちになります。これからも、古い本でも新しい本でも大切に発行し、私たちを楽しませてください。
(10代 女性)


『台所のメアリー・ポピンズ』詳細ページへ>

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