本書に登場する菓子類でとても気に入ったもののひとつがこれです。元々メレンゲクッキーが好きでたまに作っていましたが、天パンにバターを塗り、薄く粉を振ってから作るタイプははじめてでした。うっすらと付くバターの香りがメレンゲととても合っていて、今後の作り方は全てこれで十分じゃないかと思ったくらいです。
レシピ通りに作るとミルキーのような風味になります。星型の口金で中心から渦を書くように絞るとバラの形になります(写真)。焼く前の泡立てたメレンゲに食用色素でほんのりと色をつけても好いでしょう。その際は粉末の色素を少量の水で溶き、爪楊枝の先につけて様子を見ながら少しずつ加えます。指定温度の焼き時間ですとうっすらと焼き色が付くので、やさしいセピア色の仕上がりになります。お好みのエッセンスで香りを足すのもお勧めです。我が家ではストロベリーエッセンス入りが好評でした。
まずは乾燥した日にレシピに忠実に作り、お気に召したら色々アレンジしてみてください。1週間ほど日持ちしますが湿気やすいので、必ず密閉容器で保存してくださいね。



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読んで、作って、楽しめるメアリー・ポピンズの世界

台所のメアリー・ポピンズ
おはなしとお料理ノート

作:P.L.トラヴァース
絵:メアリー・シェパード
おはなし訳:小宮由
お料理訳:アンダーソン夏代
本体価格1600円(税別)

「メアリー・ポピンズ」という名前を、聞いたことはあるけれど、お話は読んだことがない、という方もいらっしゃるかもしれません。児童文学の定番であり、多くの読者が世界中にいるシリーズの主人公です。この本には、ファンの方であればより楽しめ、はじめて出会う人には「入門」になるようなお話の世界が1週間分に凝縮されています。そして一番の特徴は、メアリー・ポピンズのお料理ノート。子どもだけで出来る簡単なメニューから、大人もはじめて挑戦するようなイギリスの伝統料理、読むだけでもいろんな想像が膨らむレシピをお楽しみください。


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