羊飼いのパイ(シェパードパイ)と聞くと挽肉を使った料理をイメージしますが、ローストビーフの残りを使ったものもお勧めです。火曜日のお話しでは、ブーム提督がジェイン、マイケルとともに前日のローストビーフをひき肉機にかけて羊飼いのパイを作る様子が登場しています。もちろん挽肉タイプも美味しいのですが、ローストビーフの残りを使ったものは格別です。メアリー・ポピンズが言っていたように、確かに王様に出せるなあと思いながら試食しました。皆さんも、機会があれば是非ローストビーフ→その残りを使った羊飼いのパイと続けて作ってみてください。
マッシュドポテトのじゃがいもは必ず熱いうちにつぶすのが大切です。冷めてしまうと粘りが出るのでこの料理には合いません。もしポテトライサーをお持ちでしたらそれを使ってください、とても簡単にむらなくつぶす事が出来ます。フードプロセッサーは絶対に使わないでください。冷めたもの以上に粘りが出ます。レシピでは、つぶしたじゃがいもはそのまま肉の上に広げますが、そのじゃがいもに人肌に温めた牛乳や生クリームを適量加え、星型の口金をつけた絞り袋に入れて飾るように絞り出してもよいでしょう。



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読んで、作って、楽しめるメアリー・ポピンズの世界

台所のメアリー・ポピンズ
おはなしとお料理ノート

作:P.L.トラヴァース
絵:メアリー・シェパード
おはなし訳:小宮由
お料理訳:アンダーソン夏代
本体価格1600円(税別)

「メアリー・ポピンズ」という名前を、聞いたことはあるけれど、お話は読んだことがない、という方もいらっしゃるかもしれません。児童文学の定番であり、多くの読者が世界中にいるシリーズの主人公です。この本には、ファンの方であればより楽しめ、はじめて出会う人には「入門」になるようなお話の世界が1週間分に凝縮されています。そして一番の特徴は、メアリー・ポピンズのお料理ノート。子どもだけで出来る簡単なメニューから、大人もはじめて挑戦するようなイギリスの伝統料理、読むだけでもいろんな想像が膨らむレシピをお楽しみください。


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