型の大きさに対してのブラウンシュガー(本書では三温糖で代用しています)の量を見て、卒倒しそうになった方も多いかと思います。私もそのひとりで、原書を何度も読み返しながら数度量り、自分の目が間違っていないことを確認したくらいです。無糖の紅茶に合う濃厚な甘さを楽しむならレシピ通りで良いですが、約半量のバター25g、三温糖100gでも出来そうですよね(実はここだけの話、それで十分間に合ってしまうのですが…)。
「試してみたいけど甘すぎて食べ切れないのも困るし、半量で作ってみようかな」と思われる場合は、型は直径15cmの丸型を使ってください。下の写真のパイナップルで作ったさかさまケーキは、15cmの型を使用しています(焼き時間は約40分)。
本書のケーキはほぼ全て中力粉を使っており、生地を混ぜすぎると焼き上がりがかたくなってしまうので、注意が必要です。中力粉を使ったケーキ類がなぜか毎回岩の様な仕上がりになってしまうという方は、中力粉を薄力粉に変更してください。




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読んで、作って、楽しめるメアリー・ポピンズの世界

台所のメアリー・ポピンズ
おはなしとお料理ノート

作:P.L.トラヴァース
絵:メアリー・シェパード
おはなし訳:小宮由
お料理訳:アンダーソン夏代
本体価格1600円(税別)

「メアリー・ポピンズ」という名前を、聞いたことはあるけれど、お話は読んだことがない、という方もいらっしゃるかもしれません。児童文学の定番であり、多くの読者が世界中にいるシリーズの主人公です。この本には、ファンの方であればより楽しめ、はじめて出会う人には「入門」になるようなお話の世界が1週間分に凝縮されています。そして一番の特徴は、メアリー・ポピンズのお料理ノート。子どもだけで出来る簡単なメニューから、大人もはじめて挑戦するようなイギリスの伝統料理、読むだけでもいろんな想像が膨らむレシピをお楽しみください。


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