ミシンでの縫いやすさを考えたら、
伸び縮みしないコットンやリネンが
一番です。
でも、ミシンでニットを縫うようになってから、
ニット生地の良さも段々とわかってきました。
私はお裁縫のプロでもなんでもなく、
下手の横好きでやっているものですから、
まっすぐ縫うのも下手だし、
仕上げがキレイとはとても言えません。
そんなコンプレックスを
ニットは優しく受け止めてくれるのです。
ニットは生地が柔らかいため、
縫い目が埋もれてしまうことが多いので、
少々曲がっても、何度か縫いなおしても、
目立たず、あまり気にならないのです。
下手っぴな私にとって、
大きな、そして嬉しい発見でした。
さらにニット生地を扱えるようになれば、
家にある洋服のほぼ全てを、リメイクできるようになります。
おかげで、ますますミシンが好きになってしまいました。
さて調子に乗って、ニット生地のものから、
息子にあたたかい洋服をどんどん作っていきました。
こちらは、旦那さんの冬物のカットソーです。
トラッドな生地が素敵で、捨てるのは惜しく、
息子の服にリメイクすることにしました。
まず袖は、我が家では定番の袖パンツに。
(詳しい作り方は、第10回の
リメイク袖パンツをご覧ください。)
その頃、息子は1歳児だったので、
袖の2/3ほど使用しました。
袖が少し残ったので、
首回りとともに利用し、
脇を縫いこんで、トップスに。
(こちらも詳しい作り方は、第4回の
リメイクTシャツをご覧ください。)
さらに身頃の下部が余ったので、
上辺を三つ折りにして、鎖編みした毛糸の紐を通し、
先にボンボンをつけ、ポンチョに。
1つのカットソーから、
3つのアイテムが出来上がり、
セットアップのようになりました。
ポンチョは、身頃の下部を利用すれば、
裾をそのまま利用でき、縫う手間が省けますよ。
赤ちゃんや幼児の頃、
ポンチョは大活躍でした。
少し冷えてきたかな?と思ったら、
抱っこ紐で抱っこしたままでも、
遊びに夢中でこちらを向いてくれなくても、
さっと頭からかぶせることができたからです。
機嫌が悪かったり、グズグズしているときは、
上着やカーディガンなどの
袖を通すのすら難しい時もあります。
でもポンチョなら、
子供がどんな状態でもさっと羽織らすことができるので、
とても重宝しました。
あたたかな生地で、高さが20センチ以上あれば、
どんなものでもポンチョになります。
幅は、子供の肩を覆うことができれば良く、
絞って調節ができるので、少々大きくても大丈夫です。
さて、実はこれらは
私の毛糸のパンツです。
あたたかそうだと買ったのですが、
履いてみると、裾のフリル部分が邪魔で、
しまいこんでいました。
股の繋がった部分を切って外し、
ウエストのゴムを抜き、正面に穴を開け、
鎖編みした毛糸の紐を通せば、
こちらもポンチョになりました。
紺色は息子に、
赤は姪っ子に
プレゼントしました。
赤ちゃんや子供たちの
大好きなボンボンをつけたことで、
息子も姪っ子も大喜び。
どちらも愛用してくれました。
もちろん息子にも姪っ子にも、
元々は私の毛糸のパンツだった!
なんてことは内緒ですよ。
編み物ももちろん楽しいものですが、
ミシンで縫えば、あたたかなニットやニット小物も
手軽に作ることができます。
あたたかな生地の古着があったら、
ぜひミシンで縫う、簡単リメイクに
挑戦してみてくださいね。
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