あると楽しい!おすすめ品種

21 アスパラガス



芽を出したアスパラガス


アスパラガスほど育てるのが楽しい植物はないと思っています。土の中から芽を出した瞬間がかわいくてたまらないからです。

誰もがよく知っているアスパラガスの顔が、土からひょっこり出てくるのですよ!なんだか不思議な気持ちになります。


まだひょろひょろのアスパラガス

同時に、土の中から顔を出したばかりの赤ちゃんを、冬の間、ずっと待ちわびた光をようやく浴びて、さあ育とう!としている瞬間を食べていたのだなということにも気づきます。芽を出して数日ほどで、食べごろの大きさになるのですから、なんだか申し訳ない気持ちになります。


ひょろひょろの中に育つ食べごろのアスパラガス


アスパラガスは、芽を出した後、あっという間に大きくなります。昨日と今日ではあまりにも違うので、えっ?と二度見してしまうほどです。その勢いたるや、毎日観察せずにはいられません。

そんな姿を見ていたら、食べる気満々で植えつけたはずなのに、収穫する気にならなくなってしまいました。元気いっぱいに伸びる体をはさみで切る気持になれなかったのです。

結局、その年の収穫は諦め、そのまま育ててみることにしました。よく知っているアスパラガスの姿のその先はどうなるのだろという好奇心もありました。


ふさふさとした美しい葉


アスパラガスは相変わらずぐんぐんと背を伸ばしていき、あっという間に1メートルほどの小木になり、ふさふさとした葉っぱが生えてきました。空気をまとってどんどん膨らんでいくような面白い葉っぱです。この葉っぱが大きくなる頃には、もうアスパラガスの面影などありません。実際には葉っぱではなく枝なのだそうですが、その事実より、変貌していく姿のほうがずっと驚きでした。


猫の右後ろに生い茂るアスパラガスが見えます


しばらくすると、ふさふさの葉っぱの中に小さな粒々としたものが見られるようになりました。よく見るととても小さな花でした。近寄らないとわからないほどの大きさです。ああ、なんて可愛いのでしょう。この花の健気さにも心を打たれてしまいました。


アスパラガスの花


さて、アスパラガスは、タネまきからでも育てられましたが、少し育った根っこが苗として売られているので、それを植え付けると簡単に栽培できます。

土の中に眠らせた根っこは、そろそろ半袖を出そうかという頃に、みなさんのよく知る顔になって出てきます。1年目は、ひょろひょろと細くて、とても食べる気にはなりません。収穫を見送ることで、栄養を蓄え、年々太く、大きくなっていきます。



収穫したアスパラガスとレタス

そして3年目頃から、食べごろの大きさになってきます。その後は毎年、収穫できるんですよ!アスパラガスは1度植えつければ、10年も収穫ができるのです。これはなんとも得した気分です。

栽培にさほど手はかかりませんが、思った以上に大きくなるので、なるべく広い場所か、大きなプランターに植えてあげたほうが良いかと思います。根っこを大きく伸ばしていくので、深さもたっぷり必要です。これから10年もの付き合いになるわけですから、場所をよく選んであげてくださいね。

食べても食べなくても、楽しく育てられるアスパラガス。一度植えてしまえば、10年も放ったらかしにできる魅力たっぷりのお野菜です。



アスパラガスの出汁煮
アスパラガスの出汁煮
【材料】(2人分)
アスパラガス 4~5本
出汁 1カップ
塩 小さじ1/2

1)アスパラガスはハカマを取り、食べやすい大きさに切る。
2)鍋に出汁、塩を入れて沸かし、アスパラガスを根元の方から順に入れる。
3)2~3分ほど煮たら引き上げ、器に盛り、出汁をかける。


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良原リエ

音楽家。アコーディオニスト、トイピアニスト、トイ楽器奏者として、映画「ターシャ・テューダー 静かな水の物語」、NAOTのショートムービー「ナオトのリズム」をはじめ、TV、アニメ、CM、ミュージカルなどの演奏、制作に関わる。トイ楽器を用いたライブやコンサート、子ども、親子向けの音楽会、ワークショップなども多数行っている。著書に『まいにちの子そだてべんとう』『たのしい手づくり子そだて』(アノニマ・スタジオ)『トイ楽器の本』(DU BOOKS)など。
instagram ID : rieaccordion
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