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ベトナムのこぼれ話!がとまらないベトナムのこぼれ話!がとまらない

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現地に行くのが叶わないなら、妄想旅行へ! いまのうちに、ベトナム愛をたっぷりと育んでおきましょう。20年来ベトナムに通い続けている『ホーチミンのおいしい!がとまらない ベトナムの食べ歩きガイド』著者3人が、同書に収録しきれなかったあれこれを綴ります。ディープすぎて、ごめんなさい。

タイトルデザイン:岩淵まどか(fairground)
イラスト:阿部伸二(karera)


こぼれ話5

およそペットって感じはしない

写真・文/野村美丘


今回のこぼれ話は、ベトナムビギナーな本書の編集者が担当します。著者3人がベトナムマスターゆえに取りこぼしているかもしれない(!?)ホーチミンの姿を、初心者ならではの無垢な目でお伝えします。



家で留守番している犬猫に会えない欲求不満の矛先がよその子に向けられる、ということなのでしょうか。旅先では、犬猫の姿を見つけるとついカメラを向けてしまいます。









ホーチミンの街で出会った犬猫の印象は、ひとことでいえば自由気まま。そう、彼の地の人々に抱いた感想と同じです。まあ猫は万国共通、世界のどこでも自由で気ままでしょうが、飼い主に似るともいわれる犬については、ともに暮らす人間の気質に少なからず影響されると思われます。であるならば、そこに生きる人と犬の印象が似通うのも当然といえましょう。









ホーチミンの犬たちは基本、放し飼い。滞在中、リードをつけた子を見たのは一度だけでした。市場でも食堂でもわりと好き勝手に過ごしている彼らを、通行人もお客も、特別にかわいがったり、反対に避けたりもしません。ただただ隣に、犬がいて、猫がいる。ごく普通に、しごく自然に。それだけのこと。









東京では、犬の放し飼いはもちろん、そもそも犬を立ち入り禁止にしている公園もたくさんあります。このコンクリートジャングルで、公園を散歩できなきゃ、いったいどこを歩けっていうのさ!と毒づきたくなるのもしばしばな自分にとって、自力で行動しているホーチミンの犬猫たちは、ちょっとかっこよく見えました。





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野村 美丘(のむら・みっく)

1974年、東京都出身。フリーランスのインタビュー、執筆、編集業。文化、意匠、食、旅、犬猫など自分の生活の延長上をフィールドに、東京・京都の2拠点にて公私混同で活動中。また、フォトグラファーの夫とphotopicnicを運営している。著書に、web連載をまとめた『わたしをひらくしごと』。編集した本に『ホーチミンのおいしい!がとまらない ベトナム食べ歩きガイド』のほか、『マレーシアのおいしい家庭料理』『定食パスタ』『暮らしのなかのSDGs─今と未来をつなげるものさし─』など。


『ホーチミンの
おいしい!がとまらない
ベトナム食べ歩きガイド』


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