花を楽しみ、さらには食べる

13 チコリ




花のように咲くタイプ
ゆるく結球するタイプ。美しい形に見惚れます。
親子のように顔を出したものも
チコリの花
とう立ちした様子
たくさんの花をつけたチコリ
収穫したレタスとアスパラガス
レタスミックスという種を
もらったことがありました。
写真から主にレタスの仲間であるチコリ
(ラディッキオとも呼ばれる)が入っているようでした。

蒔いてみると、緑の葉、赤紫の葉、
葉のやわらかいもの、かたいもの、
葉を広げるもの、結球するもの、
いろんな種類のレタスやチコリが顔を出し、
思い思いの形で育っていきました。

ところで、たいていの場合、
育っている途中段階で収穫して食べる植物のことを
野菜と呼んでいます。

ゴーヤを思い浮かべるとわかりやすいのですが、
まだ青くて苦いうちに収穫して食べますよね。
その後、ゴーヤは種をつけるべく、黄色になって
最後には自分で破裂して、中の種を飛ばします。
その頃のゴーヤは完熟していて、苦くはないのです。

野菜は、本当はもっと成長するのです。
成長する、つまり種を残そうとすると、
植物の成長は種に集中するため、
葉はほったらかしになり、固くなり、
味が落ちます。

レタスやチコリのほとんどが生で食べられるということは、
かなり早い段階で収穫しているということなのです。

さて、そのまま見守れば、
当然のことながら、レタスやチコリも成長していきます。
種をつける為、とう立ちするのです。

放っておくと、びっくりするほど伸びていきます。
太陽に向かって、まっすぐに背を伸ばす姿は、
もはや、私達の知っているレタスではありません。

とう立ちすると、花を付けます。
その花を初めて見たとき、
私はその花の大ファンになりました。

やわらかなブルー、透き通るように繊細な花びら。
朝早くに花を開き、太陽がてっぺんに登る頃には、
そっと花を閉じてしまうはかなさ。

あまりの美しさにみとれ、
次の日から、花を見たくて、
張り切って早起きするようになりました。

とう立ちさせて、花を楽しんだ後は、
種ができ、土に還っていきます。

おかげで次の年からは、
こぼれ種で庭のあちこちから
顔を出すようになりました。

かわいい花が見たくて、
邪魔な場所に育ってもそのまま見守りました。

そしていつからか、食べる為に育てているのではなく、
その花見たさに、育てるようになっていました。

もちろん若い葉はやわらかく、
爽やかな苦みがあって美味しいのですが、
花を見たくなってからは、食べられずにいます。

それでも育てたくなる。
そんな魅力がはかない青の花には
あるのです。


野菜を育てることは、
植物を育てること。

食べられる部分以外にも目を向けてみると、
心奪われる魅力に出会うことがあります。
その楽しさを知ってしまったら、
ますます緑を育てることが
好きになってしまうはずです。

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