植えっぱなし果樹

10 葡萄




めぶいた葡萄の葉
葡萄の実
甘く熟したところ
干し葡萄
葡萄のフェンス
庭のあちこちでたわわに実る果実。
そんな景色を夢見て植えたもののひとつに、
葡萄があります。

庭のフェンスの一面は道路に面していて、
頻繁ではないものの、人通りがある為、
できれば目隠しにもなって、ついでに実がなって、と考えるうち
たどり着いたのが葡萄でした。

葡萄は痩せた土地でも元気に育つと
どこかで読んだこともあって、
それだけ強いなら、きっと
ほったらかしでも大丈夫に違いないとも
思ったからです。

さて、植えてみると予想通り、
あっという間に勝手に大きくなっていきました。
夏頃にはぐんぐんとツルを延ばし、
フェンスの目隠しとしても大活躍。

虫にも強いようで、
虫が大発生する気配もなく、
どんどん育ってゆきました。

そして最初は小さすぎて見逃していた
茎の先についた小さなツブツブがだんだん膨らみ始め、
美味しそうな実となりました。

お店でみかけるような葡萄らしい形に整え、
そしてまた美味しくするには、
実の剪定が必要と本にありましたが、
まずは本来の姿で大きくなってほしいと
手は入れずに見守ることに。

剪定はしなかったものの、
ちゃんと葡萄らしくなりました。

そしてその味は、ちゃんと甘い!
販売されている葡萄に比べれば、もちろん糖度は低いのですが、
甘く育ってくれたことに嬉しくなりました。

そののち、種取りをしたいと思い、
一部の実は取らずに、放置。

するとどこかでよく見た形になりました。
そうです。皆さんもご存知の干し葡萄になりました。

葡萄がひからびたから、干し葡萄になっただけのことですが、
自分の庭で、葡萄の一生のサイクルを見られたことが、
なんだかとても愛おしく感じられて、
我が子のように可愛い存在になりました。

さて、秋になり、葉が枯れても葡萄の茎は残ります。
これはもちろん、そのままにしておいて下さい。
春になれば、小さな芽が茎のあちこちから顔を出して、
順々にその葉を開き、夏にはまた
元気いっぱいの姿を見せてくれます。

フェンスに絡めれば、喜んでツルを延ばし、
とても有能な目隠しとなりますよ。

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