まだ息子が寝てばかりの新生児の頃、
同じ年生まれの友達の家に遊びに行ってみると、
寝ころがって遊べるプレイマット(プレイジム)がありました。

我が家にはない代物に、息子は興味津々。
早速、使わせてもらってみると、
カラフルな飾りや、音の鳴る仕掛けに大興奮。
楽しそうな笑顔に、我が家にも欲しいなあと思ったのでした。

しかしながら、旦那さんも私も、
赤ちゃん用に作られる既製品のオモチャは
受け入れられないでいました。
デザインや配色から、我が家のリビングに
どうしても置く気になれなかったのです。

ならば!作ってみようと思い立ちました。
なんといっても我が家には、
いつか子供を授かるときが来たなら
思い切り手作りを楽しみたいと
集めてきた布がたくさんあるのです。
それらを使えば、なんとかなりそうです。

土台部分は大きい座布団をイメージして、
中には使わなくなっていた綿毛布を入れ、
厚みを出すことにしました。

だいたいの大きさで裁断し、次に
様々な古着やハギレを使って
仕掛けを作って縫い付けていきます。
全て付け終わったら、中表にして綿毛布をつめれば完成です。


こうしてできあがったものが、こちらです。


息子が掴んでいる黄色の三角の中には、
洋服の包装等に使われる
透明の袋(OPP袋)を入れました。
触るとシャカシャカとした音がします。
赤ちゃんは、ビニール袋の音が好きだよなと、
真っ先に思いついた仕掛けがコレでした。

赤と緑のフェルトで作った部分の中にはワタを詰めて、
100均で見つけたソフトトイを入れました。
上に乗れば、キューッと楽しい音が鳴る仕掛けです。
これには息子も大喜び。一人で座れるようになると、
手で押して楽しむようにもなりました。


黒のコーデュロイは、20代の頃、
初めてのパリで、蚤の市で見つけたパンツ。
ボロボロになるまで履いたあと捨てられずにいたのですが、
これを機会にと裾部分を利用することにしました。
中には、クッションの中身となる
発砲スチロールのビーズを入れたので、
手触りはフニャフニャと柔らかく、
シャラシャラとした楽しい音もします。





頂き物のぬいぐるみやボールには
マジックテープをつけて、
プレイマットに取り外しができるようにしました。
ベリベリと音を立てながら、
必死に剥がそうとする姿は
なかなかかわいいものです。

また、グレーの生地は
引っ掻くとジャリジャリと音のする分厚い生地で、
緑の小さな二つの四角は、
めくって遊べるようにしたものです。

そして中央に見える、
オレンジのリボンはみかんが入っていた網!
触ると爪が引っかかるのが面白いようで、
息子にもお友達にも大人気でした。




寝転がってばかりの頃には、
手の届くところに、楽しいアイテムが欲しいですよね。
自分で触れる、音を鳴らせるとわかれば、
赤ちゃんながら、一人で集中して遊ぶようにもなります。

アイテムに慣れると、自分からも手を伸ばし、
腹ばいで、移動もするように。

そんな風に楽しむ姿を見て、作って良かったなあと
しみじみと思ったのでした。

息子は3歳になった今でもこのプレイマットが大好きで、
我が家の大切なアイテムとなりました。

制作に少々時間はかかるのですが、
手作り好きなお母さんなら、
トライしてみて欲しいです。
きっと喜んでくれると思いますよ。





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